息子の離婚

息子が離婚しました。

出せない手紙

一年たって息子の家からやっと
残骸が消え、
良い思い出だけが残った頃、...
あなたは彼と誕生日を祝い、
息子の代わりのようにそこに彼がいる。
私達に罪悪感をこれでもかと投げかけたけど、
やっぱり初めから終着点はここにあって、
あなたはそれに向かって、
被害者になって、
たぶん、
「辛かった自分を助けてくれたのは彼でした。」
なのでしょう。

 

離婚からすぐに「彼」のことを、
子供たちの口から聞きました。
まさかとは思いましたが、
あなたがあんなに夜出かけたがった訳がわかりました。

 

保育園の初めての運動会に「彼」が一緒にいたことも子供たちが教えてくれました。
息子には陰から気づかれないように見ろと言って。

 

フェンスの陰から見ていた息子を思うと泣けてしまうのは私が親バカだからですか。

 

そのことがあっての息子のアメリカ旅行をあなたはものすごく責めました。
やり直そうかと思っていたのに、と私に言いました。
では彼は何なのでしょう?
もう私には何も言えませんでした。
だってやりなおせないでしょう?
こんなんじゃ。

あなたは息子と「彼」をはかりにかけて迷っていただけでしょう?

 

そうしてあなたは彼といることの正当性を自分に認めて今があるのでしょう。

 

あなたを責めているのではないのです。

せめて知っていてください。

 

今起きている現実は、
あなたがおこしたのです。
彼と一緒にいたくて、
息子を責め、被害者となり、
一人になることを、
自分が選んだのです。

 

確かに非があった息子は自分を責め、
やり直しもさせてもらえないことを嘆き、
新しい人と幸せになるであろうあなたたちを
手放し、
寂しい、悲しい日々を乗り越えようとしています。
どうか、それを、
愛情がないとか、
冷たい人間などと思わないでください。

 

4年間大事に、大事に、育ててきた子供たちに、
忘れられてしまうだろうという人間を、どうか少しでも思いやって下さい。

 

あなたの幸せが、子供たちの幸せになるのなら、それを願います。